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観光業界は 2024 年に記録的な世界経済貢献を達成する?!

世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)のジュリア・シンプソン社長兼最高経営責任者(CEO)は、マクロ経済や地政学的な不確実性が背景にあるにもかかわらず、旅行・観光セクターは依然として「世界経済の原動力」であると述べた。 

 

WTTCの調査によると、2023年にはこのセクターは世界のGDPの9.1%を占め、9兆9000億ドル強となった。またこの年、旅行・観光業の労働力は 2,740万人増加し、この部門の雇用合計は世界中で 3 億 3,000 万人近くに昇った。

 

しかし、2大観光市場である米国と中国は、海外からの観光客支出において他国に後れを取っている。 

 

WTTCの報告によると、2023年の米国への海外旅行者支出は2019年のピークレベルに比べて4分の1以上減少し、中国では訪問者支出が60%減少した。 

 

シンプソン氏は、こうした遅れが継続的な成長にリスクをもたらしていると指摘し、米国と中国の政府に対し、国内の旅行・観光部門を支援するよう求めた。 

 

米国と中国で遅れが生じる可能性があるにもかかわらず、WTTCは、旅行・観光部門は今後10年の間で世界的な経済と雇用の成長が見込まれるとも予測しており、2034年までに旅行と観光が経済全体の11.4%を占め、世界経済に16兆ドル貢献すると予測している。また、同部門では世界中で約4億4,900万人が雇用され、世界の労働力のほぼ12.2%を占めると予測されている。

 

最も権威のあるホスピタリティ業界の監査機関であるAHLA財団によると、特に米国のホテル業界では、今後5年間で雇用が12%増加すると予想されている。

「NOT A HOTEL」が建築デザインコンペ開催。建築分野の若手クリエイターの挑戦を促す

NOT A HOTELは、40歳以下の建築家・クリエイターを対象とするデザインコンペティション「NOT A HOTEL DESIGN COMPETITION 2024」を開催。同コンペは8月31日(土)まで、特設サイトでエントリーを募集している。

 

この企画は、資格の有無などを問わず、世界中の若手クリエイターに建築分野へ挑戦する機会を提供し、業界の発展を促すことを目的に企画。

 

「NOT A HOTEL KITAKARUIZAWA BASE」と「NOT A HOTEL KITAKARUIZAWA IRORI」が並ぶ北軽井沢エリアが舞台となり、自宅・別荘兼ホテルとして使用可能な建築アイデアを募集するとのことだ。

 

審査員は、武蔵野美術大学空間演出デザイン学科教授でワンダーウォール代表・片山正通、 藤本壮介建築設計事務所主宰・藤本壮介、SUPPOSE DESIGN OFFICE共同主催・谷尻誠と、吉田愛の4人だ。

 

最優秀賞作品に対し賞金1000万円を贈呈し、別途設計料を支払った上で実現・販売を行う。優秀賞3作品には50万円、佳作6作品には15万円の賞金が用意されている。

 

応募資格は、2024年4月11日時点で40歳未満の日本語・英語が話せる者を対象とし、所属や人数制限、資格の有無は不問だ。応募締切後、9月29日まで作品提出を受け付け、10月上旬に書類選考による一次審査が行われる。

 

その後、通過した10組が公開プレゼンテーション・質疑応答を行う二次審査会を12月21日に開催し、2025年1月上旬に特設サイトで最終結果を発表する。4月20日の19時からコンペティション概要説明会をオンラインで開催する。

「グランピング」の流行が与える影響とは...?!ホスピタリティの専門家が現在の流行がホテルに及ぼす影響について語る!!

全米最大手の建築設計事務所の1つHKS のリーダーたちが、アウトドア中心の宿泊施設ー主にグランピングなどに対する需要の増加の理由と、旅行の業界の現在のトレンドについてホテル関係者が知っておくべきことを発表した。今回はその詳細内容を現地メディアHotelDiveを参考にご紹介していく。

 

世界中の旅行者はコロナウィルスの反動もあり、旅行や観光、山登りや水泳など、アウトドアをしたくてうずうずしている。

 

米国のホテル運営企業「チョイス・ホテルズ・インターナショナル」は、宿泊ゲストが、ハイキングやサイクリングのルートを利用するために、施設を改良し、オープンスペースを追加するとのことだ。また、他のホテルブランドでは、国立公園の近くにホテルを配置するような工夫も増加し続けている。

 

国際的に展開するホテルチェーン「ヒルトン」は、アウトドアとの繋がりを進め、高級キャンピングカーやキャビン、豪華テントなど、従来とは異なるアウトドア体験や滞在を宿泊者に提供しているようだ。

 

旅行者がこうしたアウトドアを中心とするユニークな宿泊施設を切望し続ける中、ホスピタリティの専門家の中には、他の大手ホテル運営会社が同様の提携で追随する日もそう遠くはないだろうと言う声が上がっている。

 

人間が自然を求める元来の欲求

これに対し、全米最大手の建築設計事務所HKSの経済実務専門家であるベン・マーティン氏はHotelDiveのインタビューに応じ「旅行者が自然と繋がりたいという欲求が高まるのは、生まれつきのものだ」と語ったようだ。

 

マーティンは「人間は、自然の中にいて、元々自然と繋がるように設計されています。しかし長年の間、自分自身の快適さをより追求することにより、再設計され、安全でリスクが低減された環境に私たちは身を置いてきました」

 

「その結果、世界の55%が都市環境に住むようになった。私たちが住むように設計された場所と、私たちが住むようになった場所との間にはミスマッチがあるのです」と語った。

 

屋内生活の日常的な便利さや快適さにもかかわらず、人々は何かが欠けていることに気づき始めている。「外に出て、地面に寝そべって星空を見上げると、星や空が今まで見たことがないほど大きく見える魔法のような瞬間」だとマーティンは説明する。

 

このため、家族連れからビジネスグループ、ロマンチックな休暇を過ごすカップルまで、あらゆるタイプの旅行者がアウトドア中心の旅行によりその目を向けるようになったとマーティン氏は指摘する。

 

ヒルトンの2024年トレンド・レポートによれば、2024年に宿泊者が旅行する理由の第1位は"休息とリラクゼーション"とのこと。しかし、ユニークな体験への欲求も旅行すること後押しし、このレポートの調査対象者の半数近くが、今年は探検や冒険を優先すると回答したようだ。

 

オートキャンプ施設は、贅沢な快適さを犠牲にすることなく、自然との深いつながりをゲストに提供するとHKSは指摘する。アウトドア体験やアメニティを施設内で充実させることは、高まる需要に応えるための良いスタート地点になるとHKSチームは指摘している。

 

マリオット・インターナショナルがポーランドで成長を加速、10件以上のオープンを予定

マリオット・インターナショナルは、バルト海に面した東欧の国ポーランドに新たに10件以上のホテルをオープンする計画を発表したようだ。今回は現地メディアhospitalitynetを参考に、その詳細をご紹介する。

 

ザ・リッツカールトンを含む数々の有名ブランドを擁する、米国発、世界最大のホテルチェーンである「マリオット・インターナショナル」。同社は、"ル・メリディアン"と"エレメント・ホテル・バイ・ウェスティン"の2つのブランドのポーランドでのデビューを含め、今後数年間に10以上のホテルを追加し、ポーランドでのポートフォリオを拡大する計画を発表した。

 

現在、上記の計画では、ワルシャワ、ソポト、クラクフポズナン、カトヴィツェ、ヴロツワフ、グディニャ、シュチェチンの8都市、12ブランド、24ホテル、4,500室以上のポートフォリオを有する。

 

この拡張計画は、東欧地域の主要なレジャー・ビジネス都市におけるラグジュアリー、プレミアム、セレクトサービス・ポートフォリオの戦略的展開にも沿ったものだ。

 

マリオット・インターナショナルの欧州・中東・アフリカ地区最高開発責任者であるJerome brietは以下のように述べた。

 

マリオット・インターナショナルは、ポーランド全土の旺盛な旅行需要に応えるため、ポーランドにおけるブランド・ポートフォリオと経験の成長と多様化に引き続き注力してまいります」

 

「魅力的なブランドポートフォリオ、ワールドクラスの流通基盤、そして受賞歴のある旅行日程、系列ホテルの会員ステイタスであるマリオット・ボンヴォイを武器に、引き続き同市場のオーナーやフランチャイジーに力強い成長の機会を提供していきます」

 

現在、マリオットは、ポーランドにおけるプレミアムブランドの力強い成長の勢いを持続している。

 

また、来年の2025年にはル・メリディアンクラクフ・ロイヤルがオープンする予定で、ル・メリディアンのヨーロッパの伝統をポーランドに持ち込む予定となっている。

 

同社はまた、ワルシャワに個性的な独立系ホテルとして知られるトリビュート・ポートフォリオ・ホテルや、ヴロツワフにはオートグラフ・コレクション・ホテルを開業する予定で、同市場におけるコレクション・ブランドの存在感を拡大する計画を立てている。さらに、グダニスク旧市街に2軒目のルネッサンス・ホテルをオープンさせる計画も存在する。

 

さらにマリオットは、ポーランドで2軒目のラグジュアリーコレクションホテルであるH15ラグジュアリーパレスを追加し、ラグジュアリーコレクションホテルのポートフォリオをさらに拡大する予定です。

 

ポーランドには既にマリオットの12のブランドが存在し、各ブランドは旅行者層に応じて差別化された素敵な体験を提供する。

Airbnb、日米間の農村観光交流プログラムに100万ドル(約1億5,153万円)の寄付を約束

2024年は日米の両国政府が初の「日米観光交流年」として定めている年であり、この初めてとなる観光交流年を記念し、Airbnbは本日、米国と日本の間で複数年にわたる地方観光交流プログラムに100万ドル(約1億5,153万円)の資金を拠出することを発表した。

 

同プログラムは、両国の地方における観光振興を通じ、地域での経済機会創出をさらに促進することを目指しているとのこと。

 

この発表は、日本の岸田文雄首相による米国公式訪問に合わせて行われ、Airbnbでは観光分散を通じ、より多くの地域で旅行者が地域経済に貢献できるよう、地方での観光を促進している。今回の発表はこうしたAirbnbの取り組みをさらに推進するものとなる。


また、この交流プログラムは、2024年から2025年にかけて、日本から15〜20人の日本の観光およびホスピタリティのプロフェッショナルを米国に派遣し、米国で地方観光に取り組む実務者の協力のもと、米国における地方観光の事例について知見を得てもらうプログラムだ。

 

2024年から2025年にかけて、日本の観光・ホスピタリティの専門家15-20人を2つのグループに分けて米国に招き、国務省の主要な専門家交流プログラムであるインターナショナル・ビジターズ・リーダーシップ・プログラムIVLP)を通じて、米国の同業者と協力し、地方観光のベストプラクティスを学ぶ。この観光関連の交流を通じて、日本の観光関係者は米国の業界リーダーから地方観光に内在する機会について学ぶ。また、過去にはIVLPで交流した日本人の卒業生には、4人の元首相や現職の国会議員などが存在する。

 

プログラムの一環として、日本からの参加者はアメリカ各地のAirbnb物件に宿泊し、地元の家庭に滞在することで文化交流の恩恵を受け、ホストと人と人とのつながりを築き、この種の観光が地方の地域経済にプラスの影響を与えることを目の当たりにする。

 

Airbnb政策およびコミュニケーションのグローバル責任者であるジェイ・カーニーは以下のように述べた。

 

日本は最も人気のある市場のひとつであり、アジア太平洋地域における国際的な拡大努力の要でもある。より多くの日本のゲストが美しい僻地や田舎を探索するためにホームシェアリングを利用する中、私たちは日本のより多くの地域の観光の発展をサポートする役割を果たせることに興奮しています。旅行を通じて人と人とのつながりを育むことはAirbnbのコアバリューであり、この交流プログラムはその前提の上に成り立っています。

 

この交流プログラムへの資金提供は、日本の地域社会を支援し、観光を活性化させるための幅広い取り組みの一環である。2月、Airbnb.orgは石川県能登半島地震の影響を受けた避難者の宿泊を支援した。これは、Airbnbが2023年11月に東京都墨田区と締結した、自然災害で避難している地域住民に一時的な避難所を提供するための覚書に基づくものである。同社は1月、日本の伝統的な家屋の修復と維持に取り組む団体「日本古民家協会」に対し、2023年に100万ドルを拠出する予定だった資金に、さらに25万ドルを追加拠出した。

著名人も御用達!!マウイ島のリゾート"グランド・ワイレア"が約83億円かけて改装!!ありえない規模のリゾートで逃避体験!

ハリウッドの著名人たちも数多く利用するマウイ島のプレミアムリゾート「グランド・ワイレア・ウォルドーフ・アストリア・リゾート」。今回同施設はウェルネスセンターとして知られる"キロラニ・スパ"に約83億円という巨額の投資をし改装したこと。今回はその詳細内容を米HollywoodReporterを参考にご紹介する。

 

マウイ島屈指のプレミアムリゾートであり、ヒルトン・ワールドワイドのラグジュアリーホテル及び、リゾートブランドである"ウォルドーフ・アストリア・リゾート"のマウイ島で最も美しいビーチが眼下に広がる場所に位置する「グランド・ワイレア・ウォルドーフ・アストリア・リゾート」。

 

同施設に位置する約4645㎡(平方メートル)のウェルネス センターには、ハロセラピー (岩塩療法)赤外線サウナや、主に中東で見られる伝統的な公衆浴場のハマム、ハワイ中心のトリートメントが備わっている。

 

最近、同施設は、ハワイで最も広大な5万平方フィートのウェルネスセンターとして知られる"キロラニ・スパ"に5,500万ドル(約83億3,838万円)をかけて改装したことを発表し、合計3億ドル(約454億円8,211万円)をかけた改装の最終段階を完了したとのこと。

 

そんな広々としたスパには、お一人のお客様やカップル向けの40 室のトリートメントルーム、ヘアとネイルサービスのサロン、ヒマラヤの塩を使用した高級ハロセラピー赤外線サウナや、ハマム、無数のスチームルームにサウナ、プールなどを伸び伸びと楽しめる。また、滝のシャワー、コールドプランジバス、塩水プールなどもある。さらに利用者はスパラウンジの振動音響技術を使用した瞑想体験も可能だ。

 

1991年のオープン以来初となるリゾート全体の改装には、794の客室とスイートの装飾の全てが新しくなり、昨年6月に海岸沿いのイタリアンレストラン「オリヴィン」がオープン。11月には特製シーフードレストランで円形のバーに水槽が組み込まれている「フムフムヌクヌクアプアア」がグランドリニューアルオープンする。

 

同施設には、女優のオプラ・ウィンフリー(近くに家を所有)や、映画『50回目のファースト・キス』の俳優アダム・サンドラー、人気ドラマシリーズ『フレンズ』の女優ジェニファー・アニストン、映画『アクアマン』の女優ニコール・キッドマンヒルトンホテルの創業者であるコンラッドヒルトンのひ孫娘で実業家のパリス・ヒルトン、映画『ウソツキは結婚のはじまり』の女優ブルックリン・デッカーなど数々の著名人は皆、この広大な敷地に頻繁に訪れているようだ。 (客室はgrandwailea.comおよびbooking.comを通じてご利用可能)

 

このリゾートを最初に建設した億万長者の日本人開発者、関口武氏は、熱心なアート愛好家でありコレクターでもある。したがって、この施設のもう 1 つの魅力は、ハワイ最大のプライベート アート コレクションであり、その価値は 4,000 万ドルを超え、コロンビア人芸術家フェルナンド ボテロによる 9 つのブロンズ像を含む世界クラスの作品が 900 点以上も含まれているとのこと。