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「グランピング」の流行が与える影響とは...?!ホスピタリティの専門家が現在の流行がホテルに及ぼす影響について語る!!

全米最大手の建築設計事務所の1つHKS のリーダーたちが、アウトドア中心の宿泊施設ー主にグランピングなどに対する需要の増加の理由と、旅行の業界の現在のトレンドについてホテル関係者が知っておくべきことを発表した。今回はその詳細内容を現地メディアHotelDiveを参考にご紹介していく。

 

世界中の旅行者はコロナウィルスの反動もあり、旅行や観光、山登りや水泳など、アウトドアをしたくてうずうずしている。

 

米国のホテル運営企業「チョイス・ホテルズ・インターナショナル」は、宿泊ゲストが、ハイキングやサイクリングのルートを利用するために、施設を改良し、オープンスペースを追加するとのことだ。また、他のホテルブランドでは、国立公園の近くにホテルを配置するような工夫も増加し続けている。

 

国際的に展開するホテルチェーン「ヒルトン」は、アウトドアとの繋がりを進め、高級キャンピングカーやキャビン、豪華テントなど、従来とは異なるアウトドア体験や滞在を宿泊者に提供しているようだ。

 

旅行者がこうしたアウトドアを中心とするユニークな宿泊施設を切望し続ける中、ホスピタリティの専門家の中には、他の大手ホテル運営会社が同様の提携で追随する日もそう遠くはないだろうと言う声が上がっている。

 

人間が自然を求める元来の欲求

これに対し、全米最大手の建築設計事務所HKSの経済実務専門家であるベン・マーティン氏はHotelDiveのインタビューに応じ「旅行者が自然と繋がりたいという欲求が高まるのは、生まれつきのものだ」と語ったようだ。

 

マーティンは「人間は、自然の中にいて、元々自然と繋がるように設計されています。しかし長年の間、自分自身の快適さをより追求することにより、再設計され、安全でリスクが低減された環境に私たちは身を置いてきました」

 

「その結果、世界の55%が都市環境に住むようになった。私たちが住むように設計された場所と、私たちが住むようになった場所との間にはミスマッチがあるのです」と語った。

 

屋内生活の日常的な便利さや快適さにもかかわらず、人々は何かが欠けていることに気づき始めている。「外に出て、地面に寝そべって星空を見上げると、星や空が今まで見たことがないほど大きく見える魔法のような瞬間」だとマーティンは説明する。

 

このため、家族連れからビジネスグループ、ロマンチックな休暇を過ごすカップルまで、あらゆるタイプの旅行者がアウトドア中心の旅行によりその目を向けるようになったとマーティン氏は指摘する。

 

ヒルトンの2024年トレンド・レポートによれば、2024年に宿泊者が旅行する理由の第1位は"休息とリラクゼーション"とのこと。しかし、ユニークな体験への欲求も旅行すること後押しし、このレポートの調査対象者の半数近くが、今年は探検や冒険を優先すると回答したようだ。

 

オートキャンプ施設は、贅沢な快適さを犠牲にすることなく、自然との深いつながりをゲストに提供するとHKSは指摘する。アウトドア体験やアメニティを施設内で充実させることは、高まる需要に応えるための良いスタート地点になるとHKSチームは指摘している。